クレアチンの筋肉への効果と科学的根拠|エビデンスに基づく飲み方解説

多くのトレーニーやアスリートが使うサプリメントの「クレアチン」。クレアチンは爆発的な運動時のエネルギーを生み出す助けになったり、筋肉に様々な良い効果をもたらします。

この記事ではクレアチンの解説から、おすすめのクレアチンの種類、トレーニング時のクレアチンの効果、クレアチンの飲み方を解説しています。

クレアチンはトレーニーにもアスリートにもおすすめのサプリメントです。ぜひ日々のサプリメンテーションに取り入れてみてください。

クレアチンとは?爆発的なエネルギーを生む「第2のエンジン」


クレアチンはトレーニング後の回復促進、筋力アップ、筋肥大などの効果が報告されている成分です。クレアチンの大半は筋肉内に貯蔵され、エネルギーを生み出す助けになります。

エネルギーを増やす

人間のエネルギー源は「ATP(アデノシン三リン酸)」です。ATPには「リン酸」が3個ついています。そのうち1つのリン酸が外れて「ADP(アデノシン二リン酸)」になる時にエネルギーが発生します。

そしてADPが再合成されてATPになる時、クレアチンが必要です。ATPから外れたリン酸がクレアチンとくっつくと「クレアチンリン酸」になります。このクレアチンリン酸のリン酸がADPとくっつくことで、ATPに再合成されるのです。

リン酸は体内で大量に作られるため、クレアチンを補給することで、体内のクレアチンリン酸を増やせます。クレアチンリン酸が増えると、ATPの合成が増えるため、エネルギーが増加するのです。

高強度運動の持続力に重要

体内でATPを生むパターンは、大きく分けて3つあります。筋肉内のクレアチンとリン酸からATPを再合成する「ATP-CP系」、糖質からATPを作り出す「解糖系」、主に脂質からATPを作り出す「酸化的リン酸化系(有酸素系)」です。

長時間に渡ってATPを得られるのは「ATP-CP系」<「解糖系」<「酸化的リン酸化系」ですが、ATPを素早く得られるのは「ATP-CP系」>「解糖系」>「酸化的リン酸化系」の順です。

筋力トレーニングやダッシュなど、数秒の高強度運動時は、解糖系や酸化的リン酸化系ではATP供給が間に合いません。ATP-CP系が働いてATPを供給します。

ATP-CP系が働く時、筋肉内にクレアチンが豊富にあると、ATP-CP系で再合成されるATPが増えます。なので、高強度運動の持続力が伸びるのです。

クレアチンは体内で作られる成分なので、普通の生活時に不足することはありませんが、トレーニングなどの高強度運動時に必要量が増します。そこであらかじめクレアチンを摂取しておいて、筋肉内のクレアチンの量を上げておくのです。

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選ぶべきは「モノハイドレート」一択!その理由と安全性


クレアチンには様々な形態がありますが、最もおすすめなのが「モノハイドレート」です。

他にも「ハイドロクロライド」「マレート」などの形態がありますが、高価な上に、モノハイドレートよりも効果が高いというエビデンスはありません。

クレアチン・モノハイドレートは、吸収率・安全性ともに実証されており、クレアチンに関する研究のほとんどがモノハイドレートです。クレアチンを選ぶ時は、モノハイドレートで間違いないでしょう。

科学が証明!クレアチンがもたらす4つの筋トレメリット


続いてクレアチンのトレーニングへの効果4つを解説します。どれもトレーニングをする人には嬉しい効果です。トレーニングをする人はぜひクレアチンを飲みましょう。

  • トレーニング後の回復を促進
  • 筋肥大
  • 筋力アップ
  • 高強度運動の持久力向上

1. 次のトレに備える「筋肉の回復促進」

クレアチンは、トレーニング後の筋肉の回復を促進してくれます。20代前半の男性14人を、クレアチンを摂取するグループと炭水化物を摂取するグループに分けた実験では、 クレアチンを摂取したグループの方がトレーニングからの回復が早かったと結論づけています。*1

クレアチンを摂取することで、トレーニング後の回復が早まるため、より短いスパンでトレーニングを行えそうです。

2. 筋密度を高め、効率的な「筋肥大」をサポート

筋肥大を助ける効果もあります。31人の男性を対象にした実験を紹介します。*2

「プロテインのみ」を摂取するグループ、「プロテインと炭水化物」を摂取するグループ、「プロテインと炭水化物とクレアチン」を摂取するグループに分け、10週間のトレーニングを行いました。

その結果、除脂肪体重の増加は「プロテインと炭水化物とクレアチン」を摂取したグループが一番多かったのです。「プロテインと炭水化物とクレアチン」摂取したグループは除脂肪体重が平均6.9kg増加、「プロテインのみ」を摂取したグループは平均4.9kg増加、「プロテインと炭水化物」を摂取したグループは平均4.1kgの増加でした。

クレアチンを飲むことで、筋肥大も期待できそうです。

クレアチンコラム画像03

3. 限界を突破する「筋力アップ・挙上重量の向上」

筋力アップの効果もあるようです。

先ほど「筋肥大」で紹介した実験では、筋力も計測されています。*2 「プロテインと炭水化物とクレアチン」を摂取したグループが、ベンチプレスの挙上重量の伸びが一番大きかったのです。

「プロテインと炭水化物とクレアチン」摂取したグループは平均22.4kg増加、「プロテインのみ」を摂取したグループは平均11.3kg増加、「プロテインと炭水化物」を摂取したグループは平均9kgの増加でした。

スクワットの挙上重量も計測されていますが、スクワットも「プロテインと炭水化物とクレアチン」摂取したグループが一番伸びていました。

筋肥大に伴い、筋力アップも期待できそうです。

4. あと1レップを可能にする「高強度運動の持久力」

先ほど解説したように、ATP-CP系でのATP合成を助けるため、高強度運動の持久力向上が期待できます。

クレアチンを摂取した方の感想でも「今まで8回しか上がらなかったのが10回できるようになった」など、挙上回数が増えたという方が多いです。筆者もクレアチンを摂取していますが、同様の体感をしました。

効果を最大化する「正しい飲み方」


最後にクレアチンの飲み方をご紹介します。クレアチンは飲みはじめてすぐに効果が出るものではなく、継続して飲み続けることで、筋肉内のクレアチンを増やさなければなりません。

  • 1日5gを毎日続ける
  • 毎食後やトレーニング前・後に飲む
  • 多めに水を飲む

1日5gの「毎日継続」が筋肉を満たすコツ

クレアチンは毎日飲み続けて、筋肉内のクレアチン量を高めましょう。普通の人は1日3gの摂取を28日間続けることでクレアチン量が高まると、報告されています。*3

ですがトレーニング時には必要量が増えるため、トレーニングを行う人は1日5gの摂取がおすすめです。特にハードなトレーニングを行う人や、体重が重い人は1日6~8gまで摂取するとよさそうです。

また、できるだけ早く筋肉内のクレアチン量を高めたい人は1日5g×4回=20gを1週間継続しましょう。その後は1日5g程度を摂取することで維持できます。

インスリンを味方にする「食後・トレ後」のタイミング

クレアチンを飲むタイミングはいつでも大丈夫ですが、胃酸の影響が弱まる食後や、トレーニング前後のプロテインと一緒に飲むのがおすすめです。

胃酸の影響を弱めるために、食後やプロテインと一緒に飲むことをおすすめします。

注意点!細胞の水分を保つための「多めの水補給」

クレアチンは細胞内に水分を引き込みます。なのでクレアチン摂取時の水分摂取が足りないと細胞外の水分が減ってしまうため、肉離れしやすくなったり、つりやすくなったりしてしまう可能性が懸念されます。

なので、クレアチン摂取時には水分をたくさん摂りましょう。

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まとめ


クレアチンはトレーニング後の回復を促進したり、筋肥大や筋力アップを助けたり、高強度運動の持久力向上させたりと、トレーニングを行うすべての人におすすめできます。

クレアチンには様々な種類がありますが、効果も費用もモノハイドレートがおすすめです。

急いで効果を得たい人は、1日5g×4回=20gを1週間継続し、その後は1日5g程度を摂取しましょう。1日5gを28日続ける形でも、同様に筋肉内のクレアチン量が増加します。

日々トレーニングを行う人は、ぜひクレアチンをサプリメンテーションに取り入れてくださいね。


<参照文献一覧>

*1 Creatine supplementation enhances muscle force recovery after eccentrically-induced muscle damage in healthy individuals
J Int Soc Sports Nutr. 2009 Jun 2;6:13. doi: 10.1186/1550-2783-6-13.
https://jissn.biomedcentral.com/articles/10.1186/1550-2783-6-13

*2 A creatine-protein-carbohydrate supplement enhances responses to resistance training
Med Sci Sports Exerc. 2007 Nov;39(11):1960-8.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17986903/

*3 Muscle creatine loading in men
J Appl Physiol (1985). 1996 Jul;81(1):232-7. doi: 10.1152/jappl.1996.81.1.232.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8828669/

【免責事項】本記事は一般的な成分の性質に関する情報提供を目的としており、特定の製品の効能を保証するものではありません。体質に合わない場合は摂取を中止し、専門医にご相談ください。